先週の木曜日、「持続可能な社会の構築 ―スウェーデンからのメッセージ― 」セミナーに参加してきました。

スウェーデンでは、『2021年のスウェーデン』と呼ばれる環境面を中心とした未来ビジョンの策定しています。その策定に関わったアニタ・リンネル氏の基調講演でその背景と、10年経った現在の状況についてお話されましたが、興味深かったのは策定へのアプローチ(成功要因は、2つだという)。

●さまざまなステークホルダーに、調査のはじめから関わってもらうことで、彼らは何をしなければならないことを受け入れることができたこと。 (最初に専門家が集まり長期的な目標を定義した後、さまざまなステークホルダーを巻き込み、それぞれのセクターの将来像をバックキャスティングを用いて描き出した。)
●P.F.ドラッカーの『現代の経営(”The Practice of Management”)』で述べられている理論に基づき実施したそう。

Specific:未来の姿を具体的に描く
Measurable:測定可能な中期目標を設定する
Accepted:ステークホルダーがそれぞれの役割に伴う責任を受け入れる
Realisable:実現可能な目標とする
Time-delimited:目標への制限時間を決める

このようなアプローチをとれたのは、スウェーデンらしい多様な経歴をもった彼女のような人材が関わっていたからだと思う。ちなみに、彼女は、大学卒業後に高校教師を経て、大学院経済学課程を終了。そして、防衛戦略研究所にてアナリストとして勤務後、環境保護庁にて、「2021年のスウェーデン」プロジェクトリーダーを務めた。

スウェーデンでは、社会に出た後でも、無料で学ぶ機会があり(大学院や専門学校、高校)、意思のある人たちを支援する体制が整っているところが、やっぱりすばらしいなと思う。


そうそう、鮮やかなピンク色のスーツで華やかなアニタ・リンネルリンネルさんをみて、
スウェーデンにいたとき、家主のおばあちゃんが、いつもきれいな色をきていてガーデニングをよくしていたことを思い出しました。年を重ねたときこそ、華やいだ明るい色を着たい!